申請書類は完璧だった。
理由書にも矛盾はなく、添付書類も十分。

──だが、提出前日にその依頼者は藤本の占い枠を取っていた。
手相を見るでもなく、沈黙のまま数分。

最後に藤本は言った。
「──その人、今はまだ君の味方だけど、“あの写真”を送ったあと変わるよ。」

依頼者は首を傾げて笑ったが、数日後、連絡が途絶えた。
申請も、キャンセルされた。

🐧Yes, but…
その人は、再び現れた。
別の恋人と、“定住者”での相談だった。

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