雨。
外の音が、今日はよく入ってくる。
クライアントの声を三件更新。
表に出た文章は、どれも整っている。
角が取れていて、読みやすい。
元のデータには、別の行が残っている。
「助かったと思います」
「たぶん」
「今のところは」
編集とは、嘘をつくことではない。
ただ、残さない選択をするだけだ。
木蘭についての書き込みをまた見た。
「構文士に相談すると人生が変わるらしい」
変わる、という言葉は便利だ。
良くも悪くも、説明を放棄できる。
藤本は夜になってから戻り、
「噂ってさ、観測の副産物だよね」
と言った。
訂正はしなかった。
私は、今日も弁護をした。
声の一部を、残さないという選択も含めて。
🐧 but…
未編集の声は回収されていない。