亡くなった母の手紙を“今の言葉”に訳してほしい

投稿者: 香坂湊 投稿日:

古びた便箋に、丁寧すぎる文体。
娘は「子供の頃に読んだ時と、意味が違って聞こえる」と言った。
“解釈”ではなく、“翻訳”を求めていた。
藤本は「言葉の温度が時代と共にズレるのは当然。だが記憶の温度もズレる」と呟きながら、
手紙の一文を眺めていた。
木蘭ペンギンは、「翻訳には、体温が要る」と静かに文字を浮かべた。

カテゴリー: 主任日誌